逆流性食道炎
20代に急増中?
1980年代には消化器系受診者の2%ほどであった逆流性食道炎、最近は16%超といわれています。今までは加齢による臓器の機能低下が主であったのですが、若い方にはあまり当てはまりませんね。
若い方に急増中の主な原因は、ピロリ菌保有者が少なくなったことと関係がある、という説もあります。
ピロリ菌とは・・・?
ピロリ菌、正式には Helicobacter pylori(ヘリコバクター・ピロリ)といいます。
ピロリ菌は食べ物や飲み物と一緒に、胃の中に入り、人の胃に寄生する細菌です。日本では3500万人ほどがピロリ菌保有者であるといわれていますが、ほとんどが50歳以上の方との事です。衛生状態の良い現代では感染することがあまりなくなってきました。
ほとんどの細菌は強い酸の中では生きていけないのですが、ピロリ菌はウレアーゼという特殊な酵素をつかって、アルカリ性のアンモニアを作り出すことができます。つまり自ら胃酸を中和することで胃の中で生き続けているのです。
若い方に逆流性食道炎が急増中の原因は、胃酸を中和するピロリ菌を保有していないから、というわけなのです。
しかし、ピロリ菌は胃かいようや十二指腸かいようの原因にもなる細菌です。個々の判断によりますが、ピロリ菌に頼らなくても、逆流性食道炎は改善できますので、お気軽にご相談にいらしてください。
逆流性食道炎とは?
逆流性食道炎は、強い酸性の胃液や十二指腸液が、食道に逆流するために食道粘膜が炎症やびらんをおこす疾患です。
胸焼けがする
食道、気管支のあたりが痛む
咳が出るが、風邪ではない
すっぱい液体が口へ上がりゲップがでる
声がかすれる、のどが痛むといった症状が表れます。
現代医学では主に食生活の改善と胃酸の分泌を抑える薬や炎症を改善する目的の薬が処方され、ひどい場合は手術をすすめられることもあります。西洋薬の処方時に説明がありますが、それぞれ副作用がありますので、確認してみてください。
中医学には原因を特定し、五臓のバランスを整えることで逆流性食道炎を改善する知恵があります。是非、ご参考ください。
胃腸は脾胃(ひい)
中医学では、胃や小腸、大腸などの消化器官を脾(ひ)と呼びます。
脾(ひ)は、統血や味覚・食欲の他、食べものを消化吸収し、栄養物や水分を体のすみずみに送り届ける働きを担っています。
そしてこの脾(ひ)の消化吸収の働きを助ける、疏泄(そせつ)の役割を担っている臓が肝(かん)です。
肝(かん)には気のめぐりを調整する働きもあり、通常はストレスや過労による気の乱れも肝(かん)が調整しています。
しかし、例えば肝(かん)の機能が低下していたり、受けるストレスが多かったり、過労が蓄積したりしていると、気の流れが滞り、消化器系の脾(ひ)の働きに影響する事もあります。
滞った気が胃で発散されるとゲップに、腸へいくとおならになり、発散されずに溜まった状態では、膨満感や胸やけといった症状が表れます。
ですので、中医学では逆流性食道炎を、脾(ひ)と肝(かん)の両方がキチンと働いているかどうかを調べ、対応していきます。
食養生
避けるもの
✖ 唐辛子などの香辛料
✖ 炭酸飲料
✖ 脂っこいもの
✖ 甘いもの
✖ 多量の飲酒おすすめの食べもの
金属をも溶かす強い酸性の胃酸を中和するには、アルカリ性の牡蠣やわかめ・昆布などの海藻類がオススメです。たんぱく質や脂肪、でんぷんの消化を助ける納豆や山芋、炎症やただれにはモロヘイヤ・オオバコ・キャベツ、胃粘膜を保護してくれるアロエ(外皮をむいたゼリー質のところ)・はと麦も、逆流性食道炎の方にオススメの食べものです。積極的に食生活に取り入れてみましょう。
生活養生法
体をしめつける衣服や靴を使用している場合はすぐにやめましょう。
ガードル、スカート、パンツ、ハイヒール、ベルトなどなど、体にあわないものは避けましょう。肥満と便秘は解消しておきましょう。
漢方薬が助けになってくれますので、お気軽にご相談ください。姿勢の悪い人は姿勢を正しましょう。
常時、背筋を伸ばし、あごをひき、おなかをひっこめる姿勢を意識しましょう。食べ過ぎ、飲みすぎ、早食いは厳禁です。
消化の良いものをよく噛んで食べましょう。腹七分がちょうどよいです。就寝時の胃酸の逆流を避けるために、夕食は、就寝3時間前までに済ませましょう。
その他、ひとりひとりに合った食養生や生活習慣の改善ポイント、漢方薬をご提案致します。
逆流性食道炎は難しい疾患ではありませんのであまり気負わず、お気軽にご相談にいらしてください。
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