スムーズな排泄は美肌の基本
健康で、強い美肌を作るのなら、内臓がキレイであると良いですね。
汗や尿や便の排泄がうまくいかなくて「化粧のりが悪い」「吹き出物が治らない」「お肌がボロボロ」といった経験された方、たくさんいるのではないでしょうか。
多くの方が経験済みのとおり『スムーズな排泄』は美肌作りの基本といえますね。
排泄の仕組み
中医学では、体の外にある病気の原因を、外邪(がいじゃ)と呼びます。
外邪は自然界にある気のことで、風(ふう)・寒(かん)・暑(しょ)・湿(しつ)・燥(そう)・火(か)・熱(ねつ)などですが、これらが健康に外を及ぼす時にそれぞれ風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪・熱邪となります。
例えば、万病のもとである風邪(かぜ)は、最初、風邪(ふうじゃ)に侵される病気です。
風邪(ふうじゃ)が体内に侵入し、免疫細胞がサイレンを鳴らします。(→ 悪寒がする、だるくなる、不安になる)
次に、発熱発汗もしくは鼻水や咳、下痢といった症状が表れます。
発熱することでウイルスや細菌を殺し、発汗や鼻水・痰・排便によって異物を除去しようとする、体の防御システムの稼動がはじまります。
(発熱は血管拡張をし、血流をスムーズにし、免疫細胞が働きやすくするためでもあります)
(血液中の排泄すべきものをすばやく排出してくれるのが汗です)鼻の中には、ウイルスや細菌をとらえて殺菌するためのリゾチームやラクトフェリンといった成分の含まれた粘液があり、またIgAという抗体が微生物をだんご状にして体内に侵入させないよう働いています。
ここを通過してしまったウイルスや細菌は、今後は気管支の絨毛(じゅうもう)により、上へ上へと上げられて、痰となって排出されます。
更に気管支も通過してしまったウイルスや細菌は、肺の肺胞マクロファージに食べられて、痰として排出されます。次に胃まで到達しても、胃酸により殺菌され便として排出されます。
よって、人間はおいそれと外邪に侵されたりはしないのです。ところが、風邪をこじらせてなかなか治らなかったり、肺炎になってしまうことがあります。
それは何故でしょう。
それは、これらの体の防御システムがうまく稼動できない原因があるからです。皮膚も同じです。
顔や手、うで、足、など、外気にさらされる皮膚は、おなかや脇などと違って固くできています。大腸菌が足や手についても化膿しません。皮膚からウイルスや細菌が侵入しないようにできているのです。しかし、この壁に傷が入ってしまったり、薄くもろくなってしまうとどうでしょう。簡単にウイルスや細菌の侵入を許してしまうことになります。
異物処理能力を高めること、つまりスムーズに排出できる環境を整えることが美肌作りの基本といえるでしょう。
スムーズな発汗
夏場に暑くても汗をかきにくい方がいます。
汗をかきにくい方は、冷え性、低体温、自立神経失調、めまい、むくみ、といった症状を併せもつ方が多いです。これは、生活習慣と関係があります。
エアコンの効いた室内に長時間いる、外気にあまり触れない、季節の旬のものをあまり食べない、こうした生活が続くと、汗をかきにくくなり、体温調整機能の低下、免疫機能も低下します。この場合は
?エアコンに頼らず、外気に触れる時間を多くしてみましょう汗腺(かんせん)は、人体のなかでもまだ未完成の状態であり、使わないと退化しやすい器官でもあるといわれています。
汗をかきにくくなってしまった方は、43℃~44℃の湯に腰までつかって汗腺を刺激したあと、水でぬるくして、38℃くらいの湯につかり、みぞおちくらいまでの半身浴で汗腺の働きを促進しましょう。
または、手足だけを43℃~44℃の湯につけて温めながら、体は38℃くらいの湯で半身浴、でも良いでしょう。
2週間~1ヶ月くらいで、汗腺の調子が戻ってくると良いですが、葛根湯(かっこんとう:葛根・麻黄・大棗・桂皮・芍薬・甘草・生姜)、麻黄湯(まおうとう:杏仁・麻黄・桂皮・甘草)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう:半夏・麻黄・桂皮・乾姜・五味子・芍薬・甘草・細辛)という漢方薬もございます。
その方の証によって、合う漢方薬も異なります。お気軽にご相談にいらしてください
スムーズな排尿・・・排水の腎
「尿が出にくい」「頻尿」「夜に尿意で目が覚める」「残尿感がある」といった症状がある場合は、多くの場合、腎(じん)の働き自体に問題があると考えます。
発熱、無汗、関節痛、寒気、頭痛といった症状がある場合は、麻黄湯(まおうとう:杏仁・麻黄・桂皮・甘草)を用いますが、症状が進行していて浮腫(むくみ)や神経症などを併せもつ場合は、麻黄加尤湯(まおうかじゅつとう:杏仁・麻黄・桂皮・甘草・蒼朮[白朮])を、更に口渇や煩わしさといった症状が出てきている場合は、五苓散(ごれいさん:蒼朮[白朮]・茯苓・沢瀉・猪苓・桂皮)が代表的な漢方処方となります。
しかし、熱症状ではなく、寒症状がある場合では、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう:半夏・厚朴・茯苓・蘇葉・生姜)がファーストチョイスとなります。
排水に関係の深い腎(じん)は、余分な水分や排泄物を尿として排水するだけでなく、生長・発育・生殖とも深い関わりがあり、つまり老化現象ともつながります。実際の年齢には関係なく、口渇・尿量減少または増量・腰痛・倦怠感・性欲減退といった症状がある場合は杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)がベストチョイスとなります。
スムーズな排便
排便は一日一回、と云われているように、便をためていると健康を害することは古くから知られています。
小腸から水分をとられて大腸に送られてきたばかりの便は水分を多量に含んでおり、大腸壁からも水分が吸収されます。もし悪玉菌などの影響によって大腸壁から水分が吸収されないままで排便されると下痢となります。下痢でも便秘よりは良いです。下痢で有毒な菌を排出しなければ、毒素は体内に留まって病気の種となるからです。
小腸の腸壁はなんと二日に一回、剥がれて作り変えると云われています。テニスコートくらいある小腸の腸壁や、胃壁や大腸の腸壁も6日おきに剥がされ、これらは全て大便となり排出されます。大便には体内に入り込んだ異物や体内で生成された異物、肝臓での解毒物が含まれ、また、大便の1グラムあたりには腸内細菌の死骸が一兆個ほどあると云われています。
以上が大便の中身のほとんどで、実は食べもののカスはほとんどありません。
いかに人間が食べものの栄養素を有効利用しているか、がわかりますが、同時に便の中身のほとんどは体内にあってはならないものである、ということがおわかり頂けると思います。ゆえに排便は出来るだけスムーズに行うことがベストです。
「食生活」「ストレス」「便意をがまんする」「水分不足」「血液循環が悪い」といったことが便秘の原因になりますので、まずは原因を探し、便秘を解消していきましょう。
それから、毎日快便!といった方でも、宿便には気をつけてください。宿便は4日以上、大腸内にこびりついている便のことです。腸管壁に腸憩室をわざわざつくって、そこに停滞してしまう便(古便)もあります。
排便のあとに横になって、おなかをおさえて、しこりや固まりがないか、触ってみましょう。
どこをおさえてもやわらかいおなかであれば、宿便はないといえますが、しこりや固まりがあり、圧すると痛みが走るという場合は、ガスか宿便がたまっていると思われます。
便秘ははじめ、腹部の膨満感といった症状から、吐き気・めまい・食欲不振・腹痛・不眠・精神不安・頭痛・肌荒れ、と長期にわたるに従い、様々な症状を引き起こしていきます。更に長い年月を経ると、腸内細菌が有毒物質を作って、腸壁から全身に毒素が広まり、ガンなどのさまざまな病気の引き金にもなっていきます。
スムーズな排便のポイント
便意を感じたらすぐにトイレに行く
朝一番でコップ一杯の水を飲む
食物繊維だけでなくバランスの良い食生活を心がける
加熱した温かい食事を心がける
食事の時間、睡眠の時間を規則的にする
こまめに体を動かし、有酸素運動を日課にしよう
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