アトピー性皮膚炎は漢方で治そう!仙臺薬局

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生活習慣病を防ぐ食養生

中医学(中国漢方)には、薬食同源(やくしょくどうげん)という言葉があります。薬を飲むことと毎回の食事は同じくらい大切、という意味です。

ここ数十年、日本は目まぐるしく変化してきました。
1954年から1973年までの高度経済成長期、1964年には東京オリンピック、1980年代~1990年代のバブル、2000年、2015年・・・と、食事の内容も質も随分変わってきたものです。

肥満やメタボリックシンドローム、小児糖尿病など、以前にはなかった問題の背景には食事が大きく関係しているとわかってきた現代では、以前の食生活を振り返ったり、食材の品質についても深く考えるようになってきました。

その中でも、特に生活習慣病の予防に良いとわかってきた食事についてご紹介します。

 

現代の食生活の特徴

 冷凍食品やコンビニ食など手軽に食べられる食事が増えた
 外食が気軽にできるようになった
 お肉や揚げものが増え、脂質が多い
 おかずが少ない。使う食材の種類も少ない
 化学調味料をよく使う
 キンキンに冷えた、冷たいものを飲食する

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1970年~1980年頃の食生活の特徴

 大豆、大豆製品を多く摂っていた
 おかずの品数が多く、使われる食材も多かった
 主なタンパク源は魚介類や卵、大豆だった
 発酵調味料やダシを多く使っていた
 常温、または温かい状態で飲食することが多かった

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生活習慣病予防の食生活のポイント

「良い食生活だった」と思われている1970年代の食事の特徴は・・・

食材が多かった
例えば「おからの炒り煮」にはおから、こんにゃく、レンコン、人参、ひじき、シイタケが使われています。

卵と大豆をたくさん食べていた
卵や大豆が主なタンパク源だったのです。

発酵調味料をたくさん使っていた
味噌、醤油、みりんなどの発酵調味料や、漬物などの発酵食品を多く食べていました。

ダシを使って塩分を抑えていた
おだしを使うと醤油の量は1/4以下に減らせます。

ドべネックの桶

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上の絵は、ドべネックの桶です。
それぞれの板には体に必要な栄養素、縦軸が摂取量、桶のなかに溜まっている水は栄養効果を表します。

ひとつひとつの栄養素をバランス良く摂っていれば、栄養効果の増減も安定しています。

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ところが、ひとつひとつの栄養素を偏って摂ってしまうと、桶から水がこぼれてしまうように、全体の栄養効果が下がったり、栄養効果が得られなくなってしまいます。

たくさんの食材を使った食事は、栄養素をバランス良く摂れることにつながり、全体の栄養効果が下がる心配もなくなるというわけです。

 

冷飲多食は厳禁!

消化器系の脾胃は冷えを嫌います。
冷たい飲食で胃腸が冷えると、消化吸収の働きがにぶり、水分代謝が悪くなります。むくみ、体が重だるい、口が粘る、といった症状がでてきます。

舌が大きくはれぼったい、舌に白い厚いコケがついている方、水分代謝力が落ち、余分な水分が体の中に停滞している方です。

食べ過ぎ、飲み過ぎも良くありません。
胃液を薄めて胃腸の機能を低下させ、免疫力も低下させてしまいます。

食事は温かい状態で、また、果物や飲料水なども出来るだけ常温で頂きましょう。

 

発酵調味料を活用しましょう!

  味噌
およそ1300年前から親しまれてきた味噌には、米味噌、麦味噌、豆味噌などがあります。米味噌は大豆・米麹・塩が原材料、麦味噌は大豆・麦麹・塩、豆味噌は豆麹を使うので大豆と塩、になります。味噌はペプチドなどたくさんの成分を含有していて血圧を下げたり、がん予防やコレステロールの抑制などは有名ですね。

  醤油
醤油は大豆、麹、小麦、塩で作られます。濃口、薄口、たまり、再仕込み、白の5種類(JAS規格)があります。酸化を防ぐ、タンパク質や脂肪の代謝を促進、消化促進、血液や心疾患にも良いとされています。

  本みりん
本みりんは、蒸したもち米、米麹、焼酎(又はアルコール)を、40日間~60日間かけて糖化・熟成させる調味料です。古くは甘いお酒として飲まれていました。グルコースやオリゴ糖といった糖分、グルタミン酸・ロイシン・アスパラギン酸などのアミノ酸、乳酸・クエン酸などの有機酸、フェルラ酸エチルなどの香り成分が本みりんの成分となります。お料理の照りやツヤ、旨み、煮くずれ防止だけでなく、複雑でバランスの良い栄養素がしっかりと含まれています。

 

大豆は良質なたんぱく質

日本では縄文時代から愛されてきた大豆には、新陳代謝の促進や骨を強くする、動脈硬化を防ぐ、更年期症状を軽減する、などの大豆イソフラボンをはじめ、「畑の肉」と称されるほど必須アミノ酸がバランスよく含まれた良質なタンパク質、炭水化物、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1などの栄養素、コレステロールを低下させる大豆レシチンなどが含有されています。

また、大豆はアメリカ合衆国政府によるガン予防に効果があると考えられる食品「デザイナーフーズ」において最も有効とされる8種類の野菜のひとつです。

実は生薬としても歴史が古く、生薬名では「豆シ(ずし)」といい、健胃整腸作用があります。(黒豆は黒大豆、烏豆と呼ばれます)

中国では「可以一日無肉、不可一日無豆(肉を食べない日はあっても良いが、豆を食べない日があってはならない)」という諺があるくらいです。

エクオール
最近、大豆イソフラボンが腸内でエクオール産生菌によって代謝されると作られるエクオールに注目が集まっています。
エクオールは

 お肌のシワ予防
 骨を強くする
 過剰な女性ホルモンの働きを抑え、乳がんリスクや更年期症状の緩和が期待できる
 過剰な男性ホルモンの働きを抑え、前立腺がんリスクの軽減が期待できる
 動脈硬化や糖尿病リスクを減らす
 要介護、死亡リスクを減らす効果が期待できる

といった特徴をもっています。

大豆イソフラボンを摂ると、腸内で作られるエクオールですが、実は日本人のおよそ50%の方は腸内にエクオール産生菌がいない、またはエクオールを作れない、といわれています。

エクオールを作れる方は大豆を毎日摂っている、食物繊維を十分に摂っているという方が多いです。根菜、海藻類、きのこ類など、腸内細菌のエサとなる食物繊維と大豆を摂って、腸内環境を良くして、健康で美しい毎日を目指しましょう!

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